スキャモンって何?

 前回スキャモンの発達・発育曲線が元となって年代別トレーニングという考えができたと言うことを書きました。では、スキャモンって何でしょうか?

 スキャモンというのは人の名前です。スキャモンという人が発表したデータが、スキャモンの発達・発育曲線といわれるデータです。

 スキャモンRichard Everingham Scammonとは、アメリカの医学者・人類学者で、1928年にスキャモンの発達・発育曲線という研究成果を発表しています。この研究成果はかなり有名なのですが、研究成果が有名な割にスキャモンという人がどんな人かはあまり知られていません。というか、スキャモンの発達・発育曲線の出典がなんなのかさえあまり知られていません。

 たとえば、塩野 著「子どものトランポリン運動 エアリアル・トレーニング」(道和書院)にスキャモンの発達・発育曲線は掲載されていますが、出典は書かれていません。日本サッカー協会の「キッズ指導ガイドライン」にものっていますが、「スキャモン、1930年」と書かれているだけで、この図の作成者がスキャモンであることとと1930年に発表されたものであることはわかりますが、出典がはっきりわかりません。日本体育協会のスポーツリーダー向けのテキストにも掲載されていますが、こちらの出典は「からだの発達 -身体発達学へのアプローチ-」(大修館書店)と孫引きの引用となっていてスキャモンの成果であることもわかりません。

孫引きされている「からだの発達 -身体発達学へのアプローチ-」によれば、出典は、1930年に出版された「The measurement of the body in childhood.」だそうです。

というわけで原典がはっきりしない状態で研究成果が一人歩きしているのがスキャモンの発達・発育曲線です。出典がはっきりしてはいませんが、このほかにも水泳のシンクロ競技の育成に関する文献でも掲載されていましたし、探せば他の多くの資料にも見つかるものと思われます。このことからわかるように非常に多くのスポーツ分野で利用されている研究成果でもあります。