日本体育協会3

 前回に続き、今回は9歳から12歳頃の年代、「ゴールデンエイジ」の特徴です。この時期になると「プレ・ゴールデンエイジ」でみられた「運動浪費」や「運動衝動」が消えて目的に合わせて、動きの目的に合わせて身体全身及び各部分をコントロールできるようになり、さらに他者やものの操作や、操作を行う前に行われる動きの先取りもできるようです。そしてこの時期の重要な特徴として、「即座の習得」というのが起こるそうです。

 「即座の習得」というのは、何度か見ただけで新しい動きをすぐに身につけられる能力です。ただし、この「即座の習得」は、「プレ・ゴールデンエイジ」における基本的な動きの習得がなされていることが大きな前提となっているそうです。つまり、「プレ・ゴールデンエイジ」で基本動作の習得を行っておかなければ、「即座の習得」は発現しないと言うこであり、「プレ・ゴールデンエイジ」における基本動作の習得が非常に重要であると言うことです。

 「ゴールデンエイジ」では、スポーツに関わる多くの動きが覚えられる時期で、この時期に覚えた動きは一生忘れることがないと言われているそうです。「ゴールデンエイジ」スポーツに関わる動きを覚えるには最適な時期であり、この時期の運動が、その後のスポーツ活動での成功に大きく影響するとされています。

 またこの時期は、「プレ・ゴールデンエイジ」で習得した基本的な動きを基礎としながら、専門スポーツ種目への準備期間と考えられ、特定のスポーツ種目だけを行うよりも、幅広く運動経験を積むためにも様々なスポーツ種目を経験しておくことが重要であるとされています。

 ただし、「体操競技やフィギュアスケート、卓球といった種目などでは、全面的な基礎を養成した上で他の種目よりも若干早い段階での「時期を得た専門化」がされていることになるとありますので、トランポリンにおいてもこの時期に専門化がなされるのがよいと思われます。

 13歳以上の年代についても同テキストに書かれていますが、割愛しますので、興味のある方は、日本体育協会のスポーツリーダー養成テキストをご覧下さい。なお、テキストはスポーツ少年団用と一般用(NHK学園の通信講座)など何種類かあるようです。