日本トランポリン協会

 日本トランポリン協会副会長の塩野尚文著「子どものトランポリン運動 -エアリアル・トレーニング」(普及元年以前の普及指導員講習のサブテキストとして利用されていた)では、生まれた時は、どんな子どもも、自分の身体をあやつる能力はほとんどない。身体を操る能力の大半は遺伝的な物ではなく後天的な物としています。そしてスキャモンの発達・発育曲線から、その能力は10歳頃までにほぼ90%が大成してしまうと述べています。つまり、鈍い・鈍くないは生後10年間に如何に広範囲な動きを量的に多く経験したかによって決まる物としています。

  また、日本トランポリン協会の「スポーツの素養づくり 子どものトランポリン運動練習記帳」(いわゆるバッジテスト練習帳)によれば、「運動に関与する神経系の最も旺盛な発達を示すのは小学低学年期だと言われていますが、その時代には、まだ自分で空中を作り出すだけのジャンプ力を持ち合わせてはいません。従って、その頃にトランポリンによって、幅広い空中動作を身体で覚えておく事は、将来のスポーツ活動に大変意義を持ちます。」としています。

 さらに、日本トランポリン協会の普及指導員講習テキストでは以下のようにも続いています。「特に球技系のどのスポーツも高度化し、空中戦に移行しており、小学校の低学年期にトランポリン運動を通して、空中で自分の身体やボールを操る能力を身につけておけば、将来の選手活動に大変有利となる」

 具体的には、バッジテストにより空中動作を経験させ、その経験によって習得した動作(種目)を使ったシャトルゲームを行い、また球技スポーツを想定し、移動空間でボールを受けたり・投げたりすることを体験させるとなっています。