日本トランポリン協会エアリアルトレーニング

 日本トランポリン協会副会長だった塩野尚文著「子どものトランポリン運動 -エアリアル・トレーニング」では、神経系の発達の著しいよう少年期のエアリアル・トレーニングとして経験させておきたい動作として、以下の3つに分類しています。

 ①平面的な動き

 ②立体的な器具の上での動き

 ③空間での動き

 「将来のスポーツ活動に必要な広範囲な動作を偏ることなく与えるべきで、その中の空中動作の分野をトランポリンによって行わさせる」として、③の「空間での動き」を経験させる器具としてトランポリンが有効であるとしています。そして、そのトレーニング手法としてバッジテストを策定しています。

 なお、同書では、①~③についてそれぞれ、「自分の身体を操る能力」と「自分の身体を使って、他の者を操る能力」に細分類しています。そのうち①平面的な動きのうち、自分「自分の身体を操る能力」と③全体については、トランポリン・エアリアルトレーニングにより行えるとしています。つまり、①のうち、「自分の身体を使って、他の者を操る能力」と②全体は、トランポリン運動の適用外なので、トランポリン以外の方法により行う必要があるということであり、トランポリン以外の運動も経験させることが必要であることがわかります。トランポリンによるトレーニングは万能ではないということです。

 しかし、筋力が乏しく跳躍力のない幼少期においてあまり経験できない空間(つまり上下方向)の運動経験を、トランポリンなら簡単に積ますことができますので、③についてはトランポリンを使うことが最も有効なトレーニング方法であるとしています。