3つの運動 その1 平行運動

 前回、3つの軸があると説明しました。体幹の運動はこの3つの軸に対する平行運動と、回転運動、それに特殊な動きとしてねじれ運動の3種類の運動があります。

 まず、平行運動ですが、平行運動の特徴は重心が移動することにあります。平行運動の代表例は走る・滑ると言うことです。走る・滑る、の基本動作である直進するということは、前後軸に平行に移動することです。左右軸に平行移動するという動作は、テニスにおけるサイドステップのようにちょっと特殊な動きとなりますが、斜めに移動するなどは前後軸・左右軸の平行移動の組み合わせ運動として、表現することができます。この組み合わせは平面的な運動ともいえます。

 3つの軸のうち残る体軸に平行な運動ですが、これはジャンプが代表的な例です。トランポリンの基本動作は上下に跳躍することですので、体軸への平行運動が主となります。多くのスポーツでは跳躍は使いますが、最も使われる運動は平面運動となります。つまり他のスポーツであまりトレーニングできない体軸平行運動を集中的に行うことができるのが、トランポリン・エアリアルトレーニングの特筆すべき点です。

 なお、トランポリンの他にも体軸平行運動が基本動作のスポーツがあります。それが水泳です。ただし、水泳の場合は、体軸が水平になった状態であるため、体軸にかかる重力の影響が特殊な状況下にあるため、他の多くのスポーツ同様、重力方向と体軸が一致するトランポリンでのトレーニングの方が、体幹トレーニングとしては、有効であると思われます。