NO.39(平成10年1月)

  No.39号から研究・安全対策委員会の記事が載るようになりました。この記事中コーチ研修でも取り上げられた、山崎博和氏の「トランポリン競技選手の傷害に関する調査研究」の概要が掲載されています。

 山崎論文では、トランポリンの傷害の状況について、以下のようなことが報告されています。

 1.年齢が上がるにつれて高度な種目を実施するため、加齢とともに傷害経験率が上昇する。

 2.練習計画を選手自身が行っていることが多く、安全意識が高いにもかかわらず、練習計画が適切さを欠いているため、傷害につながっている

 3.指導者の人数が少ない環境において傷害の発生率が高くなっている傾向がある

 4.練習頻度が多くなると傷害の発生が高くなる

なお、上記の原因として、選手の緊張感や集中力との関係が示唆されています。

5.技術的には回転系よりひねり系の技を不得手と感じている選手において傷害の発生率が高くなっていること。

6.脚の傷害については、加齢と練習決定者との関係が示唆されており、選手自身が練習計画を立てることによる不適切な計画がその要因とされている。

 

 

以上を踏まえた対策も報告されていますので、指導者の方はNo.3938ページをご覧いただくこととして、ここでは、法的な問題として重要なポイントを紹介しておきます。それは、指導者の適切な配置と指導者から見た客観的な判断による適切な練習計画が必要であるということです。