摩擦2

 体操教室では、トランポリンをする際に裸足で行うことが多いようです。一方トランポリン教室では、靴下をはくのが普通に行われております。なおトランポリン競技の場合靴下か専用のシューズを履くことになっていますので、裸足で競技に出ることは服装規定違反となるようです。

 体操経験者は靴下をはくと滑るのでいやだと言います。

 今回はなぜ滑るのかについて考えてみます。

 

 まず滑るということはどういうことなのでしょうか? トランポリンの場合、通常滑るとは着地の際に足がベッドに平行移動してしまうことです。ではこれは物理的にはどういうことなのでしょうか? 逆に言うと滑らないとはどういうことなのでしょうか? 物理的に考えると滑らないための条件があります。

 f<μP

です。ここで、fは滑る方向に働く力です。地面やトランポリン上では一般的に水平に働く力です。μは(静止)摩擦係数で、Pは荷重で、トランポリンの場合トランポリンにかかる力となります。μPが摩擦力です。

 

 摩擦係数は接触する2つの物質で決まってくる定数です。裸足の歩が滑らないというのは、裸足の方が靴下より摩擦係数が大きいと言うことになります。

 

 なお、ランニングや児童用の一部の靴下には、繊維面にゴムなどの滑り止めのついた靴下がありますし、一般的なシューズ他専用シューズなどもゴムなどを利用して摩擦係数を大きくし、滑らないような工夫がされています。