落下速度

 以前トランポリン選手はどれくらい跳んでいるかということについて書きました。その際滞空時間を2秒とすると4.9m跳んでいるということを算出しました。今回はその続きで4.9mの高さから落ちた場合どのくらいの速度で落ちているかを求めてみます。

 トランポリンの跳躍の頂点では速度は0です。そして地上では重力加速度Gがかかっていますので、徐々に加速していきます(空気抵抗などは無視しています)。重力加速度は9.8m毎秒毎秒ですから、頂点から落下し初めて1秒後は9.8m毎秒という速度になります。時速に換算すると1時間は3600秒ですので9.8×3600=時速35280m、つまり時速35.28kmです。これはトランポリンの着床する直前のトップスピードとなります。

ところで、秒速9.8ですと100m進むのは10秒以上かかりますので、短距離走のトップ選手より遅いことになります。短距離走の100mの記録は平均速度ですので瞬間の最高速度はもっと速いということになります。つまり、陸上のトップ選手はトランポリン選手が落ちる速度よりずっと速い速度で走っていることになりますね。そう考えると陸上選手はすごいですね。