トランポリン・エアリアルトレーニングとは何?

本題に入る前に、バッジテストを一部とする“トランポリン・エアリアル・トレーニング”(“調整力トレーニング”または“スポーツの素養づくり 子どものトランポリン運動”、“子どもの素養づくり”と呼ぶこともあるが本コーナーでは主にエアリアルトレーニングとよぶことにする)について説明をすします。

トランポリン・エアリアルトレーニングとは一言でいうと、トランポリンという器具を用いて主に10歳以下の児童を対象として「運動能力向上・運動神経の開発・空中感覚の育成」をするためのトレーニングです。

 まず、トランポリンというスポーツについて解説しておきましょう。トランポリンというスポーツの本質は「より高く、より美しく」を競う競技です。一方トランポリン・エアリアルトレーニングはトランポリンというスポーツをするのではなく、トランポリンという器具を使ったトレーニングです。なお、本コーナーでは行うこと、楽しむことそのものを目的として運動することを“スポーツ”、健康維持とか他のスポーツ等の運動することそのものが目的でなく、ある目的のために運動をすることを“トレーニング”と呼んでいます。

 具体的に例を挙げて言うと、トレーニングというとスポーツでは筋トレ(筋肉トレーニング)という用語でよく使われます。筋トレではバーベルという器具を用いたウェイトトレーニングを行うことも多いです。一方バーベルを用いたスポーツもあります。重量挙げ競技です。重量挙げでは「より重い物を」持ち上げることを競うスポーツです。しかし筋トレはどれだけ重いものを持ち上げるというよりも適切な重量の物を何回持ち上げるという方法をとるのが一般的です。また重量挙げでは「重い」ものを持ち上げる能力を競いますが、筋トレはその運動自体について競い合うために行われていないという点でも大きく異なり。

このように同じ器具を用いても競技スポーツあるいはレクレーション・スポーツとトレーニングでは目的が全く異なりますし、使い方も異なります。

トランポリン・エアリアルトレーニングとは、トランポリンという器具を用いて主に10歳以下の児童を対象として「運動能力向上・運動神経の開発」をするためのトレーニングです。トランポリンという競技。トランポリンというスポーツとは全く異なることを目的につくられたトレーニングであり、全ての子供に適用させたいものと言われています。

なお、エアリアルトレーニングは「シャトルゲーム」、「ボールトレーニング」の2つで構成されています。またシャトルゲームに必要なトランポリンを利用する技術を身につけるために「バッジテスト」という段階練習法が行われています。以上の3つをまとめてエアリアルトレーニングと呼ぶのですが、テスト制度が広く採用されていることから、エアリアルトレーニングをバッジテストと呼ぶことが広く行われています。しかしこれは非常に不正確な表現であり、それが原因でエアリアルトレーニングとはバッジテスト、エアリアルトレーニングはバッジテスト1級合格で終了という誤解が広まっています。本コーナーは、その誤解を解き、エアリアルトレーニングが未完了で終えることなく、すなわちトレーニング効果を最大限引き出す環境をつくることを目的として設けたものです。

なお、トランポリン選手育成、トランポリンというスポーツ自体を行いたい者向けにはトランポリンというスポーツの本質である「より高く・より美しく」を目指すための「競技検定」という制度が別途設けられています。

 

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