シャトルの目的と対象について

 シャトル競技は社会人を対象としたレクレーションスポーツとしてのトランポリン競技として行われるものである。これに対してシャトルゲームは子どものスポーツ素養づくり(エアリアル・トレーニング)のための、運動遊びとして行われるものである。

 つまり、シャトル競技はシャトル競技そのものを愛好するものがシャトル競技を楽しむために行われている、言い換えればシャトル競技あるいはトランポリンを楽しむこと、それが目的となっている。

 一方、シャトルゲームはトランポリン好き嫌いに関わらず、全ての児童を対象としており、子どもの運動能力を向上させることを目的としている。言い換えれば、トランポリン運動そのものを楽しむために行われるものではなく、トランポリン運動を通じて身体をコントロールする能力を身につけるなど運動能力向上を目的としている。そのためスポーツではなく運動遊びといえる内容になっている。運動遊びを楽しむことにより、運動習慣の形成と運動能力向上のためにトランポリンを利用することを目的におり、トランポリンを愛好しない(運動が好きでない児童や他のスポーツを目指す)児童を対象といる。

 なお、エアリアルトレーニングの指導ではトランポリンというスポーツに求められる「より高くより美しく」を目指す完成度の高い演技を求めるような指導はせず、楽しさを前面に出し、さらに細かい段階練習、スモールステップにより、“できた!”という達成感を味わい易くなっているため、達成感による快感をトランポリンによるものと混同することがしばしばあり、そのため“トランポリンが好き”と勘違いを生じやすいので注意が必要である。

 

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