バッジテストは他のスポーツをする子供のためにあるというのは本当か?

 本当です。今まで述べてきたようにバッジテストは神経系の発達に一番効果的な時期であるが、跳躍力に必要な筋力がないため空中トレーニングが行えない10歳以下の時期にトランポリンを用いて得た空中運動経験は、他のスポーツ特に空中戦をすることになるスポーツ選手になるのに非常に役立つものと考えられます。

 最近活躍のテニスの錦織選手のショットは「エア・ケイ」と呼ばれるようにジャンプをしての強力なショットです。このように多くの球技では空中での運動能力が求められていますし、今後はその傾向は増えていくものと考えられます。つまり、テニスやバスケットやバレーボールなどのスポーツに役立てるように施すトレーニング方法です。

 残念ながら、スキャモンの研究成果からわかるように、運動神経の向上著しい時期と体格が完成する時期は一致していません。神経系は10歳ごろまでほぼ発達が完了、つまり体格の官僚に先行して神経系の成長は止まってしまうのです。体格が完成しより強い筋肉を身につけられる時期(10代後半~)では運動神経の向上はあまり期待できないのです。児童が日常生活で空中運動を経験することはできませんので、運動神経向上が著しい時期に、空中運動を経験することができないのです。それを補う器具としてトランポリンがあり、そのためのトレーニング方法としてトランポリンエアリアルトレーニングがあるのです。必要な時期に必要なトレーニングを施すためにトランポリンエアリアルトレーニングは作られています。だからスポーツとしてのトランポリンに必要のないボールトレーニングや「反動閉脚跳び」が取り入られているのです。トランポリンエアリアルトレーニングは、トランポリン選手や愛好者のためのものではありません。トランポリン以外のスポーツを愛好する児童や運動が苦手な児童のためのものなのです。

 なお、トランポリン競技を目指すためのトレーニング方法、トランポリン愛好者(競技選手および競技志向の少ないレクトラ志望者)のためのとしては別途「競技検定」というものが作られているのもそのためのものです。つまりバッジテストはトランポリンというスポーツをめざさない児童のために行うトレーニングとなっています。


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