トランポリンのパーツ その3 ベッド

 トランポリンのベッドは弾性体と考えられます。弾性体はばねとしてモデル化することができます。

 トランポリンのベッドにはメッシュ、テープ、ストリングスの3タイプがあります。メッシュベッドは一体成型されており、繊維と繊維の隙間が小さく、また結合部は一体化しています。これに対してストリングスベッドは隙間が大きく、繊維と直行する繊維は固定されておりません。メッシュベッドは網目と網目の間の繊維1つ1つが1つのばねとしてモデル化できますが、ストリングスベッドは端から端までが1つのばねとしてモデル化するのが妥当です。同じベッドでもミクロな目で見ると力学出来に異なるモデルになります。ストリングスの交差部は固定されていませんが、摩擦により若干動きが拘束されています。つまりストリングスベッドは摩擦を考慮しないとモデル化は難しいものとなっています。

 競技で一般的に使われているテープベッドの隙間は大きいですが、交差部は縫製により固定されています。つまりメッシュベッドとストリングスベッドの中間的な性質となっています。

 なお、隙間が大きければ、それだけ空気抵抗が少なくなっています。ユーロトランポリンのテープベッドに規格(4×6→4×4)が変わった際に性能がずいぶん変わりましたが、テープ幅が細くなったことによりばねの剛性が低くなった事と隙間が大きくなり空気抵抗が小さくなったことが原因と考えられます。