18.12分間走

 前回紹介した日本トランポリン協会広報(日本トランポリン協会広報 No.25、平成3年5月 p3)ではほかにもトランポリンの効果についての記述があります。

 金沢大学の山本博男教授の研究(『ミニ・トランポリンを利用したエアロビック・ダンスのトレーニング効果』)によると、連続8週間ミニトランポリンの上で縄跳びやエアロビクスダンスなどを行ったグループとそうでないグループについて12分間で走った距離を比較したところ、トランポリン運動をしたグループの方が平均150mほど長かったそうです。このことからトランポリン運動をすることにより心肺機能や持久力が向上すると考えらると報じています。

 ただし、トランポリン運動をすると走行距離が長くなるとはいっても、これはトランポリン運動でなくても連続8週間運動したグループとそうでないグループを比較すれば、運動をしたグループの方がよい結果が出るのではないかと思います。例えばジョギングをしていればもっと良い結果が出たかもしれません。つまり、トランポリンだから高い効果が出たというものではなく、ましてやジョギングに比べて効果があるということを報じたものでもありません。

 持久力や心肺機能を高める運動としては他にもよい運動はあると思われますが、トランポリン運動が他の運動に与える影響はあるようで、「所さんの目がテン!」ではミニトランポリンで跳躍した前後で計測したところ、テニスのサービスのスピードがアップしていました。番組では筋電図を測定しトランポリン運動を行うことにより力みが解消されていることが確認されたそうです。同様に重心位置もトランポリン運動をすることにより安定し、姿勢がよくなることも報じられています。空手についても同様にトランポリンで跳躍した後の結果がよくなっているとのことです。

 以上からトランポリン運動は、他のスポーツ選手にも有効なトレーニング手段であると考えられます。