ユーロトランプのベッドはなぜ固いのか

 日本製の競技用トランポリンはセノー製品でいうレギュレーションサイズから始まり(現在のミドルサイズ、普及台、社会体育用ともいう)、一回り大きなゴライアスへと変わってきます。ベッドについてテープベッドの幅をどんどん狭くしていき、最後はテープベッドではなくストリングスベッドへとなりより高く跳べるものとしてきました。

 テープベッドは以前書いた様にメッシュベッドとストリングスベッドの中間的な性質をもちます。ストリングスベッドの方が1本1本の繊維が細くできておりその分やわらかくなっています。

 また、テープベッドは交差部が縫製されていることから構造的モデル化する場合、交差部から交差部の間を1本の線材と考えることになります。短い線材がいくつも並んでばねを介してフレームからフレームへつながる1本の直線を構成するモデルとなります。これに対してストリングスベッドでは端から端まで1本の線材となります。つまりテープベッドは太く短い繊維が並んで、それぞれの伸びを足し合わせたものが1本分の線の伸びとなり、ストリングスベッドは細く長い1本の繊維の伸びがベッドの伸びとなります。細く長い方が柔らかいというのはイメージしやすいように、ストリングスベッドの方が柔らかい、すなわち、ベッド自体の剛性(硬さを示すもの)はストリングスベッド<テープベッドとなっています。

 以上から日本製のトランポリンベッドに比べてユーロトランポリンのベッドは堅いものとなっているのです。