バッジテスト会で合格することには大した意味はない!

 以上述べてきたことを全部読んでもらえばわかると思いますが、バッジテスト会における合格基準は非常に低いものであり、必要なレベル(シャトルゲームが実施できるレベル)に達しているかどうかすら怪しいレベルで合格を与えています。

 また、指導者が確実に合格できると思う児童のみを申し込み用になっていることから、原則として全員合格することになっています。つまりテスト会は形式的なものなのです。

 その上、バッジテスト会では1度に3階級まで受験することが可能となっています。次の級に進めてよいかどうかの判断も実際指導に当たっている指導者の判断によっているのであり、公式合格をもらわなくても先に進めることができるのです。つまり合格かどうかはテスト会ではなく、実際指導に当たっている指導者の判断によるクラブ内合格によっているのです。このことからもバッジテスト会での合格というのは形式的・儀式的なものであり、実際の合否の判断はクラブ内で行われていることがわかります。

 さらにシャトルゲームでは10種目程度は続けられるようにすることが求められています。しかし公式のシャトルゲーム会では合否のようなものは設定されていません。たとえ1週目で失敗して敗者となっても優勝者と同じ扱いとなります。1級合格済みの者が公認のシャトルゲーム会に3回参加すれば卒業証が授与されるというものになっています。

 シャトルゲーム会もバッジテスト同様指導者が判断して申し込みを行っています。つまりシャトルゲーム会では、指導者が参加してよいと判断し申し込みがなされたこと、本人が実際参加したことを確認することしか行われておらず、それ以外の点については、日本体操協会は何もジャッジしていないのです。このことからも指導者の判断こそがトレーニングの成果のあかしとなっていることが言えます。

 繰り返しになりますが、バッジテスト会での合否というのは形式的なものであり、本当の意味での合格はクラブ内で行われているのです。半年に1回程度行われているバッジテスト会受験に一喜一憂する必要はないのです。真の合否は普段の練習の中で行われているのですから。

 バッジテスト会に参加する意味は、普段と異なる環境で緊張した状態で演技する事、それを経験させること以外にほとんどないと言えます。それ以外の意義としては公式のシャトルゲーム会への参加資格を取ること以外には見当たらないといえます。緊張した状態を経験することはなにもトランポリンを用いなくてもでき、あえてトランポリンで行う必要はないことです。

 つまりシャトルゲーム会に参加することを目的にしていないのであれば、バッジテスト会に参加する意義はほとんどないのです。合否の判断はクラブ内ですでに行われていますので、費用を投じて形式的に行われるバッジテスト会で合格すること自体を目標にすることは大した意味はないのです。そしてシャトルゲームを行わず、1級合格を持ってトランポリンをやめることは、今までトランポリンの練習に費やし、バッジテスト会に投じた費用を全く無駄にする行為なのです。

 

 この不景気の中、保護者や生徒に時間と費用の無駄な浪費をさせないことも、このコーナーの目的です。

 再度述べますが、バッジテストを受けることは、シャトルゲームを行って初めて価値を持つのであり、バッジテスト会で合格すること自体には大した意味はないのです。それを理解しないでいると時間と費用の無駄な浪費をすることになるのです。なお、クラブ・教室を離れて公式のシャトルゲーム会に参加することには大きな意味があります。シャトルゲームは対戦形式です。つまりシャトルゲーム会では初顔合わせの相手とゲームをすることになります。普段と異なる対戦相手とゲームを楽しむ、つまり普段と異なるバリエーション、組み合わせの運動を求められても、即座に対応できることが必要だからです。


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