段階練習24.腰落ち-1/2捻り腰落ち(スイブル・ヒップス)-立つ(7)

 ところで、「スイブル」の実施のしかたに、いわゆる「前傾法」という方法があります。

  「前傾法」というのは、本来上半身は真上に引き上げ種目を実施しなければならないのですが、どうしても「スイブル」ができない人に対してとりあえず「スイブル」ができるようにするための方法です。つまり「前傾法」を指導すると「スイブル」が容易にできるようになる人が多いです。

  「前傾法」は具体的にいうと、「腰落ち」の状態から真上にあがるのではなく、腕で上半身を前方に押し出す方法です。こうすると「前方回転」が発生しますので、下半身の「前方回転」運動が容易になり、「スイブル」を実施しやすくなります。

 「腰落ち」の状態から上半身が前方にでる動作は、段階練習12の「腰落ち-よつんばい落ち」や段階練習19の「腰落ち-腹落ち」と同じ運動ですし、ひねることができない場合それらの状態で落下することになりますので、必ずこの2つの段階練習を習得済みの状態で行うことが大事です。そして後半の「1/2捻り+前方回転」は段階練習9の「よつんばい落ち-1/2捻り腰落ち」と同じ運動です。つまり段階練習9が習得済みである必要があります。

 この方法の特徴としては一般的な「スイブル」では下半身の縦回転運動が中心になっているのに対して、「前傾法」は上半身を縦回転運動すること、そして縦回転運動が、他の2つでは、「前方-後方」と切り替わっているのに対して、「前傾法」では「前方-前方」となっていますので、切り替えが必要ないので、比較的容易に行える方法となっています。なお、捻りの軸も一般的な「スイブル」は垂直軸回りですが、「前傾法」では水平に傾いた軸回りとなっています。