余談6 姿勢

 トランポリン競技をしているものなら常識ですが、宙返りを行う際には3つの姿勢があります。伸び型(伸身、レイアウト)、海老型(閉脚、パイク)、抱え込み型(タック)。バッジテストなどにある開脚姿勢というのはありません。

 宙返りを行う際に姿勢が違うと異なる種目として扱われます。同じ宙返りでも姿勢によって3種類の宙返りとなるのです。1回宙返り未満の縦回転運動については、姿勢による差は異なる種目として扱われませんので、普及指導員の指導する種目にあまり姿勢は意識されませんが、実際は3つの姿勢による方法があります。たとえば段階練習3の「腹落ち」でも3つの姿勢をとることができるのです。実際段階練習19の「腰落ち-腹落ち」は抱え型で行う方が多いですが、海老型で行う人もいます。まれに開脚で行う人も見かけますが。同様に段階練習21の腹落ちも抱え型で行う人もいれば、伸び型で行う人もいます。

 しかし捻りを行うときは伸び型で行うという前提がありますので、段階練習25の「1/2捻り腹落ち」などは、伸び型で行うことになっています。

 同様に段階練習24の「スイブル」も伸び型でひねることになっていますので、腰が曲がった状態で行うと、「1/2捻り腰落ち」ではなく、「1/2横回り腰落ち」と見なされます。シャトル競技では、スイブル(1/2捻り腰落ち)は有効種目ですが、「1/2横回り腰落ち」は無効の種目であり、またスイブルとは異なる種目として扱われますので、シャトル競技で腰が曲がった状態で「スイブル」もどきの「1/2横回り腰落ち」を行うとアウトとなります。

 スイブルの前段階となる段階練習17「1/2捻り腰落ち」も当然伸び型で行う必要があります。そのため、段階練習17の基礎種目である段階練習3「腰落ち」も伸び型を指導することになっています。でも捻りを伴わないので、本当は3つの姿勢があるのです。