段階練習5 膝落ち1(膝の動き1 落ちる時)

 膝落ちは運動としては膝関節を中心に、左右軸回りに膝から下の脚部を前方1/4回転させる種目です。運動としてはかなり小さな部分の運動となります。

 運動としては小さな動きですが、膝から上を静止状態でまっすぐ落下させるということになりますので、実は結構難しい技です。さらに、落下時の衝撃は立位なら足首、膝、腰の3カ所で調整できますが、膝落ちでは膝関節から下は固定されていますので、調整は腰だけで行うことになります。逆に状態をまっすぐにした状態で、落ちるということは、普段と異なり下半身での調節ができない状態でバランスをとることになりますので、体幹を鍛えられます。

 なお、腰は背中側には曲がりますが腹部側へは曲がらないので、腹部側への変形に対する調整機能はほとんどなく、腰を痛める可能性がある危険な技です。だからいつものように跳躍せず、低いジャンプで行うことが大事です。

 ところで、膝落ちという名称ですが、膝だけに体重がかかると不安定になりますし、膝を痛めます。また足首を伸ばさないとつま先が引っかかって爪を痛めやすいので、膝からすね、足首、つま先までのまっすぐに伸ばして身体を支えることが必要です。足首が固いひとは、膝落ちで足首の可動域を広げるトレーニングも合わせて行えます。