補足(インプットとアウトプット)

 大人になってから始めたスポーツで、頭ではわかっているけれど身体が動かない、ということをしばしば経験します。では、子どもはどうでしょうか?実は「即座の習得」ができるゴールデンエイジ以外の年代では、子どもといえども同じなのです。ただし、子どもの場合からだが動くなるための時間・練習回数が短いだけです。

 頭ではわかっているということは、どういう動きをするかを筋肉に指令を出しているということでしょう。身体が動かないということは、筋肉が脳の指令通り動かないと言うことです。

 筋肉に対しての指令(インプット)に対して、動作が行われない、つまり考えているとのと異なるアウトプットが生じていると言うことです。つまりインプットに対して正しいアウトプットができるような運動神経ができていないと言うことです。

 以前にも書きましたが、10歳以下の子どもの頃は神経系が発達します。このときは新しい神経回路を形成しやすいので、できるまでの時間が短くなるということです。

 ところで、子どもの場合、何をするのか理解できないこともしばしばあります。説明や見本を見るというのは、脳に対しするインプットです。何をするのかを理解し、筋肉に指令を出すのは、脳からのアウトプットです。子どもの場合、大人よりも脳に対するインプットとアウトプットをうまくつなぐことも重要なトレーニングです。つまり、運動能力を高くするとは、脳と筋肉の2つに対して、インプットとアウトプットをうまくつなぐことです。だから脳トレでもあるのです。