段階練習19.腰落ち-1/2捻り腹落ち

 この種目は、4級の「腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち」に類似した種目です。「腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち」は以前解説したように①「重心の前後軸平行運動+上半身の後方回転+下半身の前方回転」、②「体軸回りの1/2捻り」、③「肩を中心にした腕の1/4後方回転+股関節を中心にした脚の1/4後方回転+膝を中心にした下腿の1/4前方回転」の3つを連続して行う運動でしたが、「腰落ち-1/2捻り腹落ち」は③の運動をなくして、姿勢をまっすぐにした状態でそのまま落ちる種目です(腕については腹落ちの姿勢のために別な動作を行いますが)。

 運動としては「腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち」より1段階少なくなっていますので、簡単なはずですが、腹落ちの姿勢で落ちるには、腕や膝でかばうことができませんので怖いのと、膝側からほぼフラットに落ちる必要がありますので、「腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち」では多少不完全でもできますが、この種目ではきちんと腰を伸ばす運動をしなければなりませんので実際は難しい種目です。

 この段階では、特に既往の運動だけでできていますので、新しい運動経験は一見なさそうですが、身体を水平にまっすぐにした状態を維持するという経験を新たにすることになります。この姿勢を維持することでバランス感覚がより磨かれます。

 なお、1/2捻り腹落ちの後には立つが続きます。しかしこれは、段階練習17の「腰落ち-腹落ち(-立つ)」で実施済みですので、ここでは省略します。