第6回 エアリアル・トレーニングを実行するための手段

 塩野尚文先生の著作『エアリアル・トレーニング 子どものトランポリン運動』の「Ⅵ.エアリアル・トレーニング 子どものトランポリンの運動処方」の「1.あらまし」ではエアリアルトレーニングを行う意義について以下のように説明しています。

 

 “昨今すべてのスポーツが高度化し、空中戦に移行してきている。

 運動に関与する神経系の最も旺盛な発達を示すのは、小学校の低学年期までだと言われている。

 その時代にはまだ自分で空中に跳び上がるだけのジャンプ力を持ち合わせていない。したがってその頃にトランポリンを使って幅広い空中動作を身体に覚えさせておくことは、将来のスポーツ活動に大変重要な意義を持つ。“

 

 トランポリンを用いてトレーングすることは上記にあるように、空中に跳び上がるだけの筋力・ジャンプ力を持ち合わせていないが、運動神経の発達が著しい幼少期にトランポリンを利用して空中での運動を経験させることにあります。言い換えれば、バッジテストで行うトランポリンの種目は幅広い空中動作を経験させるための道具であり手段なのです。つまり、トランポリンの基礎種目を習得することが目的ではないのです。