第11回 バッジテスト創設時の普及指導員の指導範囲

 塩野尚文先生の著作『エアリアル・トレーニング 子どものトランポリン運動』の「6.指導上の留意事項」の「A.エアリアル・トレーニングの基本的な考え方」の「①目的はトレーニング」ではレクトラの指導者について以下のように説明しています。

 “楽しいからまだ続けたいという子を、その教室に残しておくと、その教室は子どものレクリエーション・トランポリン・クラブとなり、やがて宙返りまで進み競技クラブへと変化してしまう。

 子どものレク・トラ及び競技選手の指導は、普及指導員の指導力の日本協会公認範囲には入っていない。したがって、卒業したくない、楽しいからまだ続けたいという子は、目的を別にするレクトラ・クラブまたは競技クラブに移籍させ、公認コーチに指導してもらうべきである。“

 この本が書かれた当時の普及指導員制度では、レクトラの指導は普及指導員の公認範囲ではありませんでした。つまりレクトラを指導できない普及指導員が指導するバッジテストはレクトラのためのものではないのです。