第12回 バッジテストは愛好者のためのものではない

 塩野尚文先生の著作『エアリアル・トレーニング 子どものトランポリン運動』の「6.指導上の留意事項」の「A.エアリアル・トレーニングの基本的な考え方」の「①目的はトレーニング」ではエアリアルトレーニングの宣伝法として以下のように説明しています。

 “全国の多くの市町村トランポリン協会から、この件で「そんなにして卒業させていったら部員がいなくなってしまう。」という言葉を耳にする。

 それは、その協会がその地域において「トランポリンの好きな子どもたち集まれ」と宣伝しているからであろう。“

 ここで注目すべきは“「トランポリンの好きな子どもたち集まれ」と宣伝している”ことが間違いであることが指摘されている点です。これは、バッジテスト、トランポリンエアリアルトレーニングがトランポリンの好きな子どものためのものではなく、トランポリンという楽しい器具を用いて空中トレーニングを行い、運動嫌いの子を運動好きにすることと児童期に経験できない空中での運動を経験し将来のスポーツに備えておくことにあるからです。だから「トランポリンが好きな子どもたち集まれ」と宣伝することはその目的に合致していません。だからそのような宣伝方法は間違っているということを意味しています。