第27回 トランポリン競技ではよくないこともさせること

 塩野尚文先生の著作『エアリアル・トレーニング 子どものトランポリン運動』の「6.指導上の留意事項」の「B.エアリアル・トレーニングにおける留意点」の「b 直接かたちに表れる留意点」ではエアリアルトレーニングの指導について、トランポリン競技と異なる点について以下のように記述しています。

 “⑤ 外形的な美しさにとらわれない。(膝・つま先をピーンと伸ばしたトランポリン競技の美しさにとらわれない。)”

 

 さらにトランポリン競技ではよくないといわれる動作を指導することも説明しています。

  “⑥ 手は、後ろから前に大きく振り上げる。(競技では良くない。)”

  “⑧ 空中で、手、足、膝、腰などでバランスを微調整できる。(競技では良くない。)”

 

 トランポリン競技ではよくないということは、トランポリン運動としてはよくないことを意味しています。トランポリン競技のように美しさにとらわれないだけではなく、トランポリンとしてよくない動作をあえて行わさせるのは、エアリアルトレーニングがトランポリンのためのものではないことを意味しています。最初からトランポリンの基礎を身に着けさせることを目的としないで、作られたテスト制度・指導法ですので、トランポリンを愛好するレクトラに志望者にはバッジテストは向かないものとなっています。