バッジテスト実技編(3級)

2017年

9月

15日

段階練習17.腰落ち-腹落ち①

 段階練習17は非常に恐怖感のある種目で、女性が苦手とする技です。この種目はえび型で行う方もいますが、抱え型で行うのが一般的ですので、ここでは、抱え型による種目として解説していきます。

 この種目もかなり複雑な種目で、①「腕及び大腿の後方回転+下腿の前方回転」、②「重心を中心とした、左右軸回り1/4前方回転」、③「腕及び下腿の後方回転+大腿の前方回転」の3つの運動を連続的に行います。

 1回の跳躍中にこのような様々な動作を連続して行う種目です。

 

 次回から、各動作について解説していきます。

 

2017年

9月

22日

段階練習17.腰落ち-腹落ち②(腕及び大腿の後方回転+下腿の前方回転)

 今回は②「腕及び大腿の後方回転+下腿の前方回転」のうち、腕の運動に焦点を絞って解説します。

 腰落ちは、下半身で着床する種目ですが、臀部・太ももは柔らかいため落下の衝撃を吸収しやすくあまり弾みができなくなります。そこで腕でも支えることで弾みを作ります。腰落ちから腹落ちに行く際に、腕で前に押して行いがちですが、正しくは、真上に上昇するように腕で押す必要があります。腕で前に押してしまいますと、前方に飛び出しやすくまたその際に旨から落ちて腰を痛めやすいからです。

 真上に押し空中にあがった時点で前方に腕を上げて(肩を支点にして腕を後方回転して)、膝をかかえます。真上に押してから腕を回すという連動動作を行うのです。

 

2017年

9月

25日

段階練習17.腰落ち-腹落ち③(腕及び大腿の後方回転+下腿の前方回転)

 今回は「腕及び大腿の後方回転+下腿の前方回転」のうち、脚の運動に焦点を絞って解説します。

 この運動は空中に上昇しながら、膝を曲げてかかえるという動作となります。基本的に抱え跳びと同じですが、下にある膝ではなく、前方にある膝を曲げる動作となりますので、膝の回転量は少なくなります。膝の動きとしては、下から上かつ真下から前方という運動ですが、腰落ちからの腹落ちの抱えは、下から上かつ前方から後方という運動となります。どちらも同じく後方回転力を発生させる動きです。

 また抱え跳びは腰が伸びた状態から行い、腰落ちから腹落ちでは腰が90度曲がった状態からの運動となります。

 

2017年

9月

30日

段階練習17.腰落ち-腹落ち④(重心を中心とした、左右軸回り1/4前方回転)

 今回は「重心を中心とした、左右軸回り1/4前方回転」です。前回の膝をかかえる運動は後方回転力を発生させます。抱え跳びでは回転力を打ち消すために腕により前方回転力を発生させ両者を打ち消しますが、腰落ちからの腹落ちでは、膝をかかえる際に上体倒し込んで、前方回転力を発生させて行います。この際上体の重量は脚よりかなり重いので、前方回転力が勝り、上体が1/4前方回転し、腹落ちに向かいます。

 なお、前方回転の発生については、上体を倒し込むのではなく、かかえた膝を後方に伸ばすことによって発生させるという方法もありますが、伸ばすという運動は、回転速度の低下を伴う動作ですので、ここのブログでは、上体により前方回転を行うとしておきます。

 

2017年

10月

07日

段階練習17.腰落ち-腹落ち⑤(腕及び大腿の後方回転+下腿の前方回転)

 今回は、「腕及び大腿の後方回転+下腿の前方回転」です。

 回転と書いてありますが、全体としては、曲がった腕・脚を伸ばして、まっすぐになる動作です。よつんばいから腹落ちでも書きましたが、ジャンプで行う動作と同じです。よつんばいよりもかかえていることからより大きな動きとなっています。この動作を空中で経験しておくことは、ジャンプの際の運動へと発展できます。

 この種目を行う際に最も難しいのがこの部分です。身体を伸ばして落ちることに対して恐怖感が伴います。その恐怖のため、手をついてかばうことが多いです。これは転倒という経験に基づいて身についた自動化運動ですので、この部分では自動化運動に逆らった運動をする必要があります。腰落ちの際にも同様のことを書きましたが、このようにトランポリンをもちいて自動化に逆らう運動を経験させることは新たな刺激になり、新しい運動回路の育成につながります。

 なお、自動化が起こるとこの例のように、他の動作に悪影響を及ぼすことがありますので、トランポリン・エアリアルトレーニングでは自動化が起きるまで反復練習を行わさせないことになっていることを付け加えておきます。

 

2017年

10月

14日

段階練習17.腰落ち-腹落ち⑥(腹落ち-立つ①)

 段階練習17では、「腰落ち-腹落ち」となっていますが、実際は「腹落ち」の後に「立つ」が続きます。今回は「腹落ち-立つ」についてです。

 この種目は運動としては、左右軸回りに後方1/4回転行う種目です。回転の中心は重心位置すなわち腰より上、へそのやや下です。回転の中心を重心にするには、空中で回転する必要があります。トランポリンに乗っている状態で回転しようとすると、つま先が支点兼回転中心となってしまいます。

 後方回転というのは、蹴りにつながる動作です。立ったままで1/4後方回転して行うと後ろに倒れてしまいますので、日常ではなかなか経験させることができません。しかしトランポリンを使うと水平から立つという動作により、後方1/4回転という貴重な経験させることができます。

 

2017年

10月

15日

段階練習17.腰落ち-腹落ち⑦(腰落ち-腹落ち-立つ)

 今回は段階練習17全体「腰落ち-腹落ち-立つ」についてです。

 前半の「腰落ち-腹落ち」は前方回転系で、後半の「腹落ち-立つ」は後方回転系の種目です。そのため、前方回転を停めて、後方回転に切り替えるという運動を経験するのが段階練習17全体です。

 ここで、「腰落ち-腹落ち」前方回転が強いと、腰を痛めやすいので、「腰落ち-腹落ち」の「腕及び大腿の後方回転+下腿の前方回転」で解説したように、しっかりと身体を伸ばして、回転を停める必要があります。

 つぎに、「腹落ち-立つ」の回転のきっかけは、正式には「腹落ち」を「膝がかり」で行うことで生まれます。「膝がかり」とは膝からトランポリンに落ちることです。膝より前方に重心がありますので、膝から落ちると膝を中心にして重心・上半身が前方に回転して落下します。そして落下の反動で、後方回転が始まります。これが「立つ」ための後方回転のきっかけとなります。この操作は回転量が多いと顔を打ったり、腰を痛めることもありますので、ほんのわずかにしなければなりません。その量の調整はかなり微妙で熟練が必要なので、トランポリンエアリアルトレーニングでは、手で押して後方回転を発生させることが普通に行われています。

 

2017年

10月

27日

段階練習18.閉脚跳び①

 閉脚跳びは抱え跳び・開脚とび同様、腕と下半身の連動運動です。閉脚跳びは、空中で腕と脚を前方に出して前屈の姿勢をとり、そのあと気を付けの姿勢に戻る技です。運動としては腰を中心に、左右軸回りに上半身を前方回転・下半身を後方回転し、その後で逆回転する種目となります。

 今回は前半の脚を前方に出すについて解説します。運動としては、股関節を中心に左右軸回りに後方回転させる運動です。開脚跳びにあった左右軸回りの回転はありませんので運動としては単純ですが、実際行うのは難しい技です。

 難しい理由としては、足を開かないように脚の内側の筋肉を使っておく必要があります。そして、膝が曲がらないように膝裏の筋肉(ハムストリングなど)を緊張させておく必要もあります。また、脚がさわれるぐらい持ち上げる必要もあり、そのため、重心が前方に大きく移動しますので、バランスをとることも難しく3バウンスといわれる種目の中では一番難しい種目です。

 走り幅跳びでは脚を触わることを必要としていませんが、空中では同じような姿勢をとります。このように水平移動をしながら跳躍を行う運動につながる運動ですので、この運動を空中で経験しておくことは重要です。

 

2017年

10月

31日

段階練習18.閉脚跳び②(腕と上体の運動)

 閉脚跳びの前半の脚の動きは開脚跳び同様、後方回転を発生させます。そのため、後方回転運動を打ち消す動きも必要です。

 閉脚跳びは脚による回転力が抱え跳びなどに比べて強いので、腕の前方回転だけでは十分打ち消せません。そこで、上体も前方回転させてさせ釣り合いをとります。その結果、空中で床上で行う前屈のような姿勢をとることとなります。つまり、下半身は腰の左右軸を中心に後方回転、上半身は前方回転を行います。

 開脚跳び同様地面の反力を使わないで前屈を行うことにより身体の柔軟性が鍛えられますし、上体を倒し込んでの運動を経験することになります。この運動は腹筋をよく使いますので、インナーマッスルが鍛えられます。

 

2017年

11月

03日

段階練習18.閉脚跳び③(閉じる)

 前屈の姿勢のまま着床しては、腰落ちとなってしまいます。立つには、上半身と下半身を垂直の状態に戻す必要があります。この運動は戻しの運動です。この戻しの運動、つまり腰が曲がった状態から腰を伸ばした姿勢にするには、主に背筋を用いて行います。

 つまり前半では腹筋を、後半では背筋を用いて行う運動となります。

 腹筋と背筋を使うことにより、身体の軸を生み出す最も基本的な筋肉を使うことになりますので、姿勢をよくする効果があります。

 

2017年

11月

10日

段階練習19.腰落ち-1/2捻り腹落ち

 この種目は、4級の「腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち」に類似した種目です。「腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち」は以前解説したように①「重心の前後軸平行運動+上半身の後方回転+下半身の前方回転」、②「体軸回りの1/2捻り」、③「肩を中心にした腕の1/4後方回転+股関節を中心にした脚の1/4後方回転+膝を中心にした下腿の1/4前方回転」の3つを連続して行う運動でしたが、「腰落ち-1/2捻り腹落ち」は③の運動をなくして、姿勢をまっすぐにした状態でそのまま落ちる種目です(腕については腹落ちの姿勢のために別な動作を行いますが)。

 運動としては「腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち」より1段階少なくなっていますので、簡単なはずですが、腹落ちの姿勢で落ちるには、腕や膝でかばうことができませんので怖いのと、膝側からほぼフラットに落ちる必要がありますので、「腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち」では多少不完全でもできますが、この種目ではきちんと腰を伸ばす運動をしなければなりませんので実際は難しい種目です。

 この段階では、特に既往の運動だけでできていますので、新しい運動経験は一見なさそうですが、身体を水平にまっすぐにした状態を維持するという経験を新たにすることになります。この姿勢を維持することでバランス感覚がより磨かれます。

 なお、1/2捻り腹落ちの後には立つが続きます。しかしこれは、段階練習17の「腰落ち-腹落ち(-立つ)」で実施済みですので、ここでは省略します。

 

2017年

11月

12日

段階練習20.1回捻り跳び

 トランポリン・エアリアルトレーニングにはありませんが、トランポリン競技では、難度というものがあります。1回捻り跳びは難度0.2の種目です。バッジテストに含まれる種目の最高難度は0.2で、3級で初めて難度0.2の種目を経験します。

 1回捻り跳びは、5級で習得した1/2捻り跳びの延長線上にある種目です。これに段階練習19の「腰落ち-1/2捻り腹落ち」で行った、「身体をまっすぐにした状態を維持する」というものを足し合わせた種目です。1/2捻り跳びでは加速する・減速するという回転をコントロールする2つの技術に加えて、回転を維持するという技術を付け加えたものです。また「腰落ち-1/2捻り腹落ち」は水平の状態でしたが、1回捻り跳びは垂直の状態である点が異なっています。

 この運動を経験しておくことは、フィギュアスケートなどスピンをするスポーツの基礎を経験することになります。

 

 

 

2017年

11月

15日

段階練習21.開脚跳び-1回捻り跳び

 3級は3つのパートに分かれています。第1パートは腰落ち~立つまで、第2パートはよつんばい落ち~立つまでです。そして最後のパートは1回捻り跳びです。この段階練習はつなぎの技+第3パートです。

 開脚跳びの後半は、上半身・下半身の腰を中心とした左右軸回りの前後回転と、脚の股関節を中心とした前後軸回りの2つの軸回りの回転運動です。これに対して続く1回捻り跳びは体軸回りの捻り運動です。前後軸・左右軸2つの軸回りの回転運動から体軸回りの回転運動に切り替える必要があります。全く異なる運動を連続して行うことがこの段階練習のポイントです。これのように異なる運動を切り替える動作はたとえば、走り込んでジャンプするなど多くの運動で行います。運動の切り替えの組み合わせは多数ありますので、すべてをトランポリン運動で行うことはできないかも知れませんが、切り替え作業を経験しておくことは運動能力開発には大切です。

 

 

 

2017年

11月

17日

段階練習22.3級 4-10①(概要)

 この段階練習は次のような連続種目を意味しています。「閉脚跳び-よつんばい落ち-腰落ち-1/2捻り腹落ち-立つ-開脚跳び-1回捻り跳び」

 「腰落ち-1/2捻り腹落ち-立つ」は段階練習19で実施済みです。「開脚跳び-1回捻り跳び」も段階練習21で実施済みです。「立つ-開脚跳び」は段階練習10(5級)で「立つ-抱え跳び」の応用ですので5級の段階でしっかり練習しておけば特に問題はない種目です。つまり、「腰落ち-1/2捻り腹落ち-立つ-開脚跳び-1回捻り跳び」の部分は、練習済みで単につなげるだけです。ここで新たに経験する種目は以下の4つです。

 ①よつんばい落ち

 ②よつんばい落ち-腰落ち

 ③閉脚跳び-よつんばい落ち

 ④閉脚跳び-よつんばい落ち-腰落ち

 以上一見簡単なようにも思えますが、実は結構難しい部分です。

 

 次回からこの4つについて解説していきます。

 

2017年

11月

23日

段階練習22.3級 4-10②(よつんばい落ち)

 よつんばい落ちの主動作は、重心を中心とした身体全体の左右軸回り1/4前方回転運動です。目線の高さからトランポリンの間近まで移動しますので、かなり恐怖感があります。なお、1/4前方回転をすると腹落ちとなりますが、腹落ちは恐怖感がありますので、膝と腕でかばって落下することから始めます。それがよつんばい落ちです。つまりよつんばい落ちでは主動作の前方回転運動に加えて、副次的な動作として、肩を支点とした腕の1/4前方回転、股関節を中心とした脚の1/4後方回転、膝間接を中心とした下腿の前方回転運動が付け加えられています。

 なお、腕の長さは脚の長さより短いので、膝を曲げる必要があります。そうすると今度は、膝から上の大腿の長さに比べて腕の長さが長くなります。

 よつんばい落ちの姿勢は原則として背中が水平にすることです、しかし腕の方が長いので肘を曲げて調節する必要があります。肘関節を曲げて着床するということは腕の筋肉による支えが必要となりますので、腕の筋肉にはかなりの負担がかかります。つまりよつんばい落ちでは腕の筋肉に対してかなりの刺激が加えられます。この動作を学んでおくことにより不意に転倒した際の腕の使い方へ発展させることができます。

 

2017年

11月

27日

段階練習22.3級 4-10③(よつんばい落ち-腰落ち)

 この種目の主運動は、重心を中心とした身体全体の左右軸回り1/4後方回転運動です。それに、副運動として、膝関節を中心とした下腿の後方回転と、肩を支点とした腕の前方回転運動が行われるものです。

 一見下腿を前方に振り出すことにより、後方回転を行っているように思えますが、実際は下腿と一緒に骨盤も前方に送り出しています。もし、骨盤を動かさないでこの種目を行うと腰落ちの姿勢が前傾、いわゆるつぶれた状態になりやすいです。

 重心はへそのやや下あたりですので、骨盤が前方にスイングされることより後方回転が行われています。この骨盤のスイングというのは、走るなどでも行われる非常に重要な運動で、この段階練習で意識的に骨盤のスイングを行っておくことは将来非常に役立つものと思われます。

 

2017年

12月

01日

段階練習22.3級 4-10④(閉脚跳び-よつんばい落ち)

 この連続種目一見簡単なようですが、かなり難しくまた恐怖感の大きい技です。

 閉脚跳びの後半は、閉脚の姿勢から下半身は前方回転、上半身は後方回転してまっすぐの状態になります。続いて行うよつんばい落ちは、全体として前方回転する技です。下半身は連続で、前方回転します。閉脚跳びは正しくは脚が水平になるまで挙げる種目ですので、下半身の動きとしては1/4前方回転+1/4前方回転で合計1/2前方回転することになります。難しさの1つは前方回転の連続となることにあり、更に勢いがついて顔面を打つような感覚にとらわれ恐怖感が出ることにあります。

 そして最も難しい点は、上半身は後方回転を行ってついで前方回転に切り替える点にあります。上半身の戻しが十分でないと、顔からつっこみやすくなりますので恐怖感が出ます。またこの切り替え作業自体が難しいことにあります。

 ただし、サッカーのスローインやバスケのダンクシュート、バドミントンやテニスのスマッシュに見られるように、上半身を後方回転させて背中をそらせてから、その反動を用いてボールを投げるような動作にはこの切り替え作業が含まれていることから、この種目で切り替え作業を経験しておくことは非常に重要です。

 

2017年

12月

08日

段階練習22.3級 4-10⑤(閉脚跳び-よつんばい落ち-腰落ち)

 この種目は前2回で書いた連続種目を組み合わせただけなので、本当は問題なくできるはずです。しかし、間違えて「閉脚跳び-腰落ち-よつんばい落ち」をしてしまうことがしばしばあります。

 蹴りなどでは下半身の前方回転と後方回転の切り替え運動がよく行われますが、「閉脚跳び-よつんばい落ち」の下半身の連続前方回転運動というのが普段あまり行われない運動であるため、つい切り替え運動となる「閉脚跳び-腰落ち」を行ってしまうためと思われます。つまりこの部分は運動の自動化との戦いなのです。それをするためには意識的に身体を動かすことが重要です。つまり新しい神経回路を作るのがこの運動です。

 

 

 

2017年

12月

15日

段階練習23.3級 1-10

 この種目は、3級全部です。段階練習17と段階練習22をつなげれば、3級となります、しかし4級とは異なり、段階練習17と段階練習22はつながっていません。なぜなら段階練習17は「立つ」で終わっているからです。段階練習23を行う前に、段階練習17+「閉脚跳び」の連続練習を行っておく必要があります。特に閉脚跳びは立った時の姿勢が前屈みだと、そこから脚を持ち上げるのはきついので、腹落ちからきちんと立てることができていなければ、できない連続種目です。「腹落ち-立つ」の完成度を測るためにも「閉脚跳び」をつなげて練習することが大事です。それができるようになれば、つなぎの技である「閉脚跳び」を介して前半(段階練習17+閉脚跳び)と後半(段階練習22)をつなげれば、完成です。

 以上の点を注意すれば、この部分には特筆すべき事はありません。繰り返しますが、つなぎの技が非常に重要であり、それが3級の段階練習にはうまく盛り込まれていないという点は注意して下さい。

 

2017年

12月

20日

3級 ボールトレーニング①(ボールトレーニング概要)

 3級で初めてボールトレーニングが始まります。ボールトレーニングは、トランポリンエアリアルトレーニングがすべての児童を対象とし、すべてのスポーツの基礎運動としてより完成度が高くなるように、今まで欠けていた「他物の操作」の一つとして、最近付け加えられた種目です。段階練習には入っていませんので段階練習番号はついていません。

 ボールトレーニングは、ボールを捕る(キャッチ)と投げる(スロー)の2種目があり、3級~1級でそれぞれ異なる内容となっています。

 

2017年

12月

27日

3級 ボールトレーニング②(ボールキャッチ)

 今回は、3級のボールトレーニングのうちボールキャッチです。これは指導者などが投げたボールを空中でとる種目です。単純にまっすぐ跳んでくるボールを捕るだけですが、空中で行うというのがトランポリンエアリアルトレーニングの特徴です。

 小さな子どもの場合、ボールを捕るという運動自体が苦手な子がいますので、トランポリンを使って楽しく練習することによりボールになれておくとよいと思います。

 なお、ボールは基本的に両手で捕ります。

 このトレーニングでは、トランポリン運動だけではなかなか経験できない、指・手をコントロールするという運動と、他物の動きを見て判断するという判断能力の育成を行います。

 

 

 

2017年

12月

29日

3級 ボールトレーニング③(ボールスロー)

 今回は、3級のボールトレーニングのうちボールスローです。これは指導者などに向かってボールを投げる種目です。ジャンプして投げるだけですが、ボールを投げるという運動自体に慣れることを始めるものです。なお、ボールは基本的に両手で投げますので、アンダースローまたはチェストパスのように投げるのが一般的です。これはトランポリンが左右対称が基本の運動であるため、その原則を守っているからです。なお、チェストパスの腕の動きは、よつんばい落ちで経験済みです。

 このトレーニングでは、キャッチ同様指・手のコントロールにくわえ、ボールを放す角度・タイミングなどを経験することになります。

 

2017年

12月

29日

補足(バッジテスト3級の特徴)

 バッジテスト3級は一言で言うと最も「怖い」級です。

 3級では、腰落ちからの腹落ち2種目と立った状態からのよつんばい落ちがあります。

 いずれも顔面が大きく移動する種目ですので非常に恐怖感が発生します。また1回ひねりの軸を維持することができない人は、バランスを崩すので、恐怖感を感じることがあります。この恐怖感を克服できるかどうかが習得のポイントとなります。

 すべてのスポーツにあるわけではありませんが、トランポリン以外のスポーツでも恐怖感を伴う運動に出会うことは多いです。それを克服することを幼少時に経験しておくことも重要です。